今日、シーホークスがOLBデリック・ホールと契約更新をすることが報じられました。



OLBホールは2023年ドラフト2巡37位でシーホークスに加入の現在25歳、エッジのローテーションの一人として、2023年には308スナップ、2024年には673スナップ8サック、2025年には512スナップに出場し2サック、さらにスーパーボウルで2サックを記録しています。PFFの評価では44.4(2023)>60.0(2024)>70.5(2025)と年々ポイントが向上しています。

OLBホールとの新しい契約は3年$42M、うち$21M保証とのこと。この契約はどのくらいの大きさなのか、同じくエッジのローテーション要員としてOLBホールとよく比較されてきた2022年ドラフト2巡でシーホークス加入のOLBマフェの契約と比べてみます。OLBマフェは無制限フリーエージェントになって、今年ベンガルズと3年$60M、うち$19M保証の契約を結びました。総額ではマフェの方が上ですが、保証金額ではホールの方が上、そのあたりがホール側の妥協点なのでしょう。

なぜ昨年マフェと契約更新せず、今年ホールと契約更新したのか。私はタイミングの問題が一番大きいと思います。昨季2025年のエッジはローレンス、ヌウォス、マフェ、ホールの4人で回しましたが、昨季新加入のローレンスとは2027年まで契約し、ヌウォスとの契約も2026年までありましたので、昨季シーズン後にマフェが抜けても3人残りました。今季2026年のエッジは、ローレンス、ヌウォス、ファウラー、ホールで回すことになると思われますが、ファウラーは今季だけの1年契約です。もしホールの契約を更新しないと、今季後には3人抜けることになります。その差が効いたのではないかと思います。成績はマフェホールで大きな差はありません。

そう考えると、ホールとの契約がこの金額で収まったのは、GMシュナイダーはうまくやったなあ、という感想になりますね。選手のチームへの愛着、年俸が少し安くてもチームに残りたいという感情は、ハードキャップ制度のNFLでは非常に重要な要素だと思います。

---

一方、シーホークスのニュースではありませんが、ロサンゼルス・ラムズが、現役ではNFL最高のエッジラッシャーと言っていい、DEマイルズ・ギャレットをトレードで獲得しました。



ラムズにとってはもちろん大きな補強でしょうが、気になるのは、見返りにOLBヴァースを出してしまったことです。彼は2024年ドラフト1巡ですので今季まだ3年目。私は試合を見ていて、そのプレイぶりから、彼はチームに大きなモメンタムを与えている選手だと思っていました。その彼が抜けてチーム全体のモメンタムを保てるのか、当然HCマクヴェイの手腕でまとめるのでしょうが、私はそこが、ラムズ側が手放しでは喜べない点だと思います。

もちろん、こちらのデプスチャートを見ても、ターナーフォードバイロン・ヤングマイルズ・ギャレットと並んでいるとすごいなと思います。シーホークスのオフェンスは対応していかなければなりません。HCマクドナルド、新OCフルーリー以下コーチ陣に期待したいですね。

ラムズはこの10年、ドラフト1巡は手放して、強力なベテラン選手を獲得してスーパーボウルを目指す、というチーム戦略を実行して、実際にスーパーボウル2回出場、1回制覇という素晴らしい成績を残しています。このラムズの戦略の一方で、シーホークスは、生え抜きを育成し、控えに回ったり全盛期を過ぎたと思われたベテランを再生する、というチーム戦略で昨季スーパーボウルを制覇しました。このようにチーム戦略の大きく違う2チームが今季も対決します。こういう見方ができるのもNFLのおもしろいところだな、と思いますね。

---

最後に、先日5/28にシーホークスがトレードで選手を一人獲得しました。

・WRアーヴィン・チャールズジェッツから2028年条件付き7巡とのトレードで獲得。2022年ドラフト外でジェッツ加入、2023年と2024年にスペシャルチームで活躍、2025年は膝前十字靭帯断裂で全休。フリーエージェントで失ったWRダリキ・ヤングの代わりとして、6巡ルーキーWRヘンダーソンの競争相手になります。ドラフトのピックを使うほどかな、とも思いますが、シーホークスがスペシャルチームを重視している証でしょう。



---

ラムズには引退したアーロン・ドナルドが復帰を検討しているというニュースもあります。今季のスーパーボウルはラムズの本拠地ソーファイ・スタジアムでの開催ですので、ラムズも絶対スーパーボウルで勝利しようと、ほぼオールインの体制になって来ています。シーホークスはこれにどう対抗するのか。まだ補強はあるのか。今後も注目です。